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雛人形の値段相場と購入時のポイント徹底解説!

㊗️お雛祭り! ㊗️女の子!
生まれたばかりの赤ちゃんも、ちょっと大きくなったお嬢さんも、
みんなみんな おめでとうございます!

素敵なお雛様に出会えて、楽しいお雛祭りを迎えられますよう
雛人形のお値段を徹底解説いたしますね。


雛人形は相場はいくらぐらい?

雛人形と言っても最近では、陶器のお雛様やぬいぐるみのお雛様 といった雛人形もあります。
これらのお雛様のお値段は数千円からあります。

ここでは伝統工芸品と呼ばれる、お着物を着て、頭師(かしらし)の作ったお顔の<衣裳着雛人形>の相場を詳しくご説明します。

衣裳着雛人形の相場を一言でとてもざっくりと言うならば、セット価格で税込み価格5、6万円から30万円台。
すごく幅があって 『これで相場というのかな? 』 という感じがしてしまいます。
なので…
① セット価格 税込み価格 5〜8万円台
② セット価格 税込み価格 9〜15万円台 
③ セット価格 税込み価格 20〜30万円台  の3つに分けてみました。

① セット価格 税込み価格5〜8万円台は、
お雛様も飾り台も小さなサイズのセットや、カラーやデザインなどの可愛さを重視したセット、また 飾り物の部品数を少し減らして全体をシンプルにまとめたセットが多いです。

② セット価格 税込み価格9〜15万円台は、
飾りやすさと片付けやすさを兼ね備えた優れ物のコンパクトサイズで、伝統の技を取り入れた見栄え・飾り映えのするセットが多く、今の主流になっている傾向があります。

③ セット価格 税込み価格20〜30万円台は、
お雛様のお着物の素材や仕立て方、屏風・お道具などの製造方法やデザインに製作者のこだわりと職人の技をふんだんに取り入れた、豪華なセットが多いです。



上にしるした相場を参考にしつつ予算を考えてみてください

予算は、
①双方のご両親ともがご協力してくださる雰囲気か
②どちらかのご両親がご協力してくださる雰囲気か
③新しい家族のお祝いだからママとパパだけで購入しようと考えているか  
の3つによっても変わってきます。

昔は、家と家のつながりを重視し、親の意見はとても重要でした。
特にお節句品の雛人形は、ママのご両親が購入してプレゼントしてく
ださるものでしたが、現在では
両家で半分半分出し合うスタイルや、
パパのご両親が購入してくださるスタイル、
ママとパパだけで決めて購入するスタイルも増えてきています。

と言っても、古くから伝わる雛祭りですからどうしても地域差があります。
今でも雛祭りがお祝い事として重要視されている地域もあるので、ご両親の意見は最重要では無いけれど、参考程度にちょっと伺っておくのも良いと思います。
伺った上で、ママとパパのライフスタイルに合った雛人形をご夫婦で話し合って決めるのが良いと思います。


雛人形はタイプ別に値段が変わる


相場について考えてきました。 では次に、どんな雛人形のタイプがあるかを見ていきましょう。

① 男雛と女雛の2人をお飾りする 親王飾りタイプ


今はこちらの親王飾りタイプが主流となってきています。
その中でも、Aのような可愛らしい飾り幅35cmの小さなサイズから、Bのような見栄えの良い飾り幅48cmのコンパクトサイズ、
Cのような存在感ある飾り幅80cmの大きなサイズまで色々あります。
小さなサイズの雛人形も大きなサイズの雛人形も基本的な製作方法は変わりませんが、使用している生地のランクや、裾の短いタイプ、
長いタイプ、実際の着物と同様のタイプなど、仕立て方による違いがあります。
お片付けの際は各々の箱に入れて、クローゼットの上や押入れの空きスペースに分散してしまえますので、
「片付ける時にまとまった場所がないなぁ。」という方にピッタリだと思います。

お値段は
A / 柳親王飾りは税込み価格 87,670円  B / 芥子親王飾りは税込み価格 98,560円  C / 上三五親王飾りは税込み価格 308,000円 です。

② 片付ける時に1つにまとめられる 収納箱タイプ


こちらの収納箱タイプも人気があって、親王飾りタイプと1、2を争う主流となっています。
飾り台になっている木製の箱にお雛様もお道具も入ってしまうからお片付けが楽で、1つにまとまってしまうところがポイント。
来年になって「あれ? 雪洞が見当たらない…」という心配がありません。
こちらも親王飾りと同様に、雛人形は使用している生地や仕立て方など、ランクによる違いがあります。
人気のサイズは飾り幅55cmの収納箱。床に布を敷いてその上に飾ると豪華に飾れます。
女性でも持ち上がる重さなので、ローボードの上にお飾りすることもできます。


お値段は、
A / 収納箱柳親王飾りは税込み価格 88,880円 B / 収納箱上芥子親王飾りは税込み価格 120,560円 C / 収納箱上小三五親王飾りは税込み価格 148,400円 です。

③ 猫ちゃんがいる方も安心 アクリルケース入りタイプ



昔は写真の透明な部分がガラスで出来ていたために破損しやすく、配送はとても心配でした。
今はしっかりとしたアクリルを使用しているので遠方へのお届けもできるようになっています。
猫ちゃんがいるご家庭はお雛様が傷つく心配がないので安心してお飾りいただけます。
かつては安いというイメージがあったケース入りお雛様ですが、現在はそんなことはありません。
お雛様の仕立ては格段に良くなっていますし、ケース本体のデザイン性がとてもアップしました。

お値段は、
A / アクリルケース入り小芥子親王飾りは税込み価格 93,830円 B / アクリルケース入り芥子親王飾りは税込み価格 95,700円 

④ 美しいスタイルで人気急上昇 立雛タイプ


上記の3つとは全く違うスタイルの、立ち姿のお雛様です。
初めて目にした方もいらっしゃるかもしれませんが、関西方面では古くから親しまれているお雛様で、雛人形の1番初めの形と言われています。
お雛様のお着物の仕立てや織り込まれた模様、女雛を彩る重ね色目の美しさを良く見る事ができるので注目を集めています。
また、シンプルなスタイルのセットが多く、雰囲気が大人っぽいので、大きくなってからも十分楽しむ事ができる優れたセットでもあります。


お値段は、
A / 立雛芥子親王飾りは税込み価格 120,780円 B / 立雛三五親王飾りは税込み価格 179,960円 



雛人形の値段が決まる要因とは?


雛人形の値段は色々な要因が積み重なって決まります。

まず①は、人数と大きさ。

芥子と呼ばれる大きさのお雛様で、飾り幅48cmの親王飾りがあったと仮定しますね。
そのセットの値段は12万円。 
でも、『もうちょっと人数が多い方がいいなぁ。』 と思って、全く同じお雛様に三人官女をプラスした場合…
飾り台も三人官女が飾れる段に変更する事になり、値段は16〜18万円位になります。
また、
親王飾りのまま『芥子よりもう少し大きなお雛様がいいなぁ。』と思って、芥子よりも1サイズ大きな小三五親王にした場合…
飾り台や雪洞、お道具のサイズもちょっと大きくなって値段は13〜15万円くらいになります。

このように基本的には、大きさが小さなものより大きなもの、数が少ないより多いもの の方が値段は高くなります。

②は、雛人形の着物の素材と作家による仕立て方の違い。

お雛様がお召しになるお着物は、金糸と色糸で模様を織り出した<金襴>という
豪華な織物生地を使用します。
その色糸の素材には絹やポリエステルのような化学繊維があり、
・手触りが良い絹100%で織ったとても高価な金襴
・化学繊維の織物だけど色数が多くて織り込まれた模様がとても複雑な高級金襴
・化学繊維の織物で模様はシンプルだけど色がきれいで上品なお手頃価格な金襴  
のように素材が金襴のランクを決めます。

その素材の中から雛人形作家が1体1体の雛人形に合うように選び出し、縫製や色合わせなど、独自の仕立て方を駆使して作り上げます。
絶対目に触れることの無い部分にも各々の作家によるこだわりがあり、これらの雛人形作家の生み出す雛人形の形の違いが値段の差となります。

雛人形の購入時期と価格の変動について


雛人形の製作は5月後半頃から少しづつ準備を開始し、夏には本格的な生産に入ります。
ほとんどが手作業で、繊細な工程が多く、完成までにとても時間がかかります。
10月を迎える頃には生産も一段落し、雛人形屋さんの店頭に並び始めます。
なので、雛人形の購入時期は新作のお雛様が並んでいて、品揃えが豊富な11〜12月がベストシーズンです。
「ちょっと早くない?」と思われるかもしれませんが、この頃は人が多くなく、ゆっくり見ることができるので、
お気に入りのお雛様に出会えるチャンスが高いところがおすすめのポイントです。

1月はお雛様が1番売れる時期なので徐々に混み始め、第3週あたりがピークとなりとても混雑します。
やはり人気のあるお雛様から減ってゆくので、「欲しかったお雛様がもう無かった…」と言うことも。
お雛様は大変手間と時間がかかるお品物なので、在庫がなくなったので新しいものを急いで生産したいと思っても簡単ではありません。
その場合、長ければ1年後となってしまいます。
そういう点も含めて、購入時期は年内11、12月〜年明けの早いうちが良いと思います。

「遅く買うと 安くなる?」や「3月3日過ぎると安くなる?」という質問をいただくことがありますが、
価格は、早めの11月も遅めの2月も変わらない同一価格の店舗もあれば、1月後半や2月になるとセール販売をする店舗もあります。 
これらはお店の方針次第で、どちらが良くてどちらが悪いということはありません。

セール販売は、どんなセットをセール品としてご提供するかは店舗の方針によりますが、
一例として、在庫が店頭品だけになった場合や、来年は新製品に変更する予定がある場合 などがあります。
なぜお安くなるかお店の方の説明を聞いて、納得されてからご購入されることをお勧めします。

購入前に知っておきたい雛人形の選び方ポイント

「あっ、いいなぁ♡」と一目惚れのような出会いのお雛様が1番良いのですが、それがすごく大きなお雛様だったらどうでしょうか?
私がまだ雛会社に勤めている時ですが、雛人形を選んでいたご夫婦がこの事が元でちょっと険悪な雰囲気になってしまった事がありました。
立派な段飾りが飾りたい旦那様と、飾りやすい大きさでとても気に入った親王飾りを見つけた奥様。
「どの部屋に飾るの?」「どこで寝るの?」「手伝ってくれるの?」というやりとりが続き、最終的に「僕が段飾りの下に寝るから!」で決着
しましたが、私の心には「本当に大丈夫かな?」という心配は残ってしまいました。
旦那様も奥様も、初節句をお祝いをしたい気持ちは同じなのですが、希望が噛み合っていなかったのです。


どこに飾る? どこにしまう?

この2つがとても重要で、飾る事は比較的解決しやすいのですが、問題なのはしまっておく事。
一般的には、立春(2月4日頃) を迎えた頃にお飾りして、3月3日過ぎの天気の良い日を選んでお片付け と言われているので、
飾っておく期間は大体1ヶ月半くらい。残りの10ヶ月半はお家の1番湿気の少ない所を選んでしまっておかなければなりません。
その事を頭の隅にちょっと入れておいてください。


そしてもう1つ。
雛祭りは女の子の誕生のお祝いと、健やかな成長を願ってお雛様をお飾りする女の子の大事なお祭りです。
なので、お嬢さんの代弁者として、まずはママの希望がどんな感じなのかを聞いてください。お願いいたします、パパさん。
そしてパパの希望がちょっと違っていた時は、その事をママに伝えてください。
お雛様は買い換えることの無いお品物です。嫌な事があったから捨てちゃう!なんて事はできません。
すごく良い思い出になるように、ママとパパの心を1つにしてお嬢さんにお雛様を飾ってあげてください。

まとめ

いつも使っている日常品とは全く性質が違う雛人形。
相場と言っても幅が広く、住環境や地域的違いなどにも左右されてしまいます。
でも… 1番大切なのは遠慮しない事だと私はいつも思っています。

誰かに遠慮して自分の意見を押さえてしまうと、楽しい思い出になるはずだった事に影を落としてしまうのをたくさん経験しました。
だからもうそんな事は起こってほしくないと心から思います。

大きいとか小さいとか、高いとか安いとか、そんな事ではなく、『お祝いしよう!』という気持ちを大事にして、
楽しみながらちょっと早い時期からお気に入り探しを始めていただいて、素敵なお雛様に出会って、笑顔で飾っていただいて、素敵な雛祭りを迎えていただきたいと心から願っています!