お父さんの心は複雑…
私が独立する前のこと。
赤ちゃんを大事そうに抱っこしたお父さんと、ベビーカーを押すお母さんがご来店されました。
私はそのご夫婦にお雛様の特徴などを説明させていただきました。その際にいろいろお話を伺うと…
✨お父さん待望の女の子✨
お父さんは嬉しくて嬉しくてたまらないご様子でした。
お気に入りのお雛様が絞られてきて、話題が片づけた時の事になり、< 3月3日が過ぎたら、お天気の良い日を選んでしまってください。> と私がお伝えすると、
<早く片付けないとお嫁さんに行かれないんですよね〜。> とお母さんがおっしゃいました。
そうしたら、それを聞いたお父さんが…
<ずーっと飾っておく! 片付けない!お嫁さんに行かなくていいから! >
とおっしゃったのです。
私とお母さんは顔を見合わせて、思わず笑ってしまいました。
でもでも、お父さんの気持ち、とてもよくわかります。
安心してください!
安心してください、これは迷信ですので!
こう言われるようになった理由は、
1つには…
お雛様はもともと、女の子に降りかかる厄を代わりに受け止めてくれる存在なので、 <飾っていた間に悪い事を引き受けてくれたお雛様を早くしまって女の子を守る > という意味から言われるようになったのです。
2つには…
片付けるのはお雛様に限らずちょっと面倒な事。手間がかかればかかるほど延び延びになりがち。そんな事がないようにという躾のような意味合いを込めて言われるようになったのです。
なので、< お嫁さんに行かれなくなる > は気にしないで大丈夫!
< マイスタイル > で…
お雛様はもともと旧暦が元となっています。
旧暦と今のカレンダーは約1ヶ月の差があって、旧暦の3月3日は今だと4月初めとなります。
今でも旧暦で桃の節句・雛祭りを行う地域もあるので、 4月初めまで飾っておいても実は問題はないのです。
ただ、ホコリがたまったり、湿気を吸ったり、色が褪せたり… などと言うことも多少はあるので、お天気の良い日を選んで、出来るだけ早く片付けてあげるのがベストではあります。
どうですか?
心配はちょっと減りましたか?
いつ飾って、いつまでに片付ける! と決められているとちょっと窮屈ですよね。
今はとても忙しい時代。いろいろな予定があるのですから…。
<自分はどんな感じにしたいのか。 家族はどんな感じにしたいのか。>と言う気持ちが1番大切。
飾る人・家族ごとのマイスタイルで、大事なお嬢さんの成長を見守ってくれるお雛様を優しい気持ちで飾り、片付けていただければ幸いです✨